便秘に悩んでいる人はとても多く、特に女性では半数以上が自分は便秘だと思っているというデータもあるそうです。
しかし、さまざまな便秘解消法に取り組んでいる女性の中には、実は本当は便秘でない人も少なからずいるのも事実です。
「便秘」という言葉が広く慣れ親しまれ、それに答えるかのようにたくさんの便秘解消法があふれ、そもそも便秘とは何なのかを正しく理解されていないことが多いのです。
確かに便秘には「○○日排便がなければ便秘」というような明確な定義がありません。
一般的に、長い時間、便が腸にとどまって排泄されず、そのためにお腹が張ったり痛んだり、便の排泄に苦痛を感じたりする状態を便秘と呼びます。
この「長い時間」とは具体的にどれくらいか、というのは個人差があり、3日に1回の排便でもすっきりとした満足感があればそれは便秘とは呼びません。
毎日便が出ないといけない、と思い込んでいる人が多いようですが、あまりそこにこだわる必要はないようです。
こだわりすぎて浣腸や便秘薬を常習する方が便秘を進めてしまいかねません。
食べ物が便として排泄されるまでの時間は24~72時間と言われますから、目安として4日以上排便がなければ便秘と考えられるでしょう。
また、よく誤解されていることですが「便が硬いと便秘」というわけではありません。
硬い便が続いたあとに下痢をして便秘が解消されたような気がするかもしれませんが、便秘と下痢を繰り返すのはけいれん性便秘に見られる症状で、下痢も腸の働きがうまくいっていない状態と言えます。
便の硬さは必ずしも便秘とは関係なく、逆に便がやわらかくてもすっきり感がなければそれはやはり便秘なのです。
便秘と聞くと女性に多い症状というイメージがありませんか?
女性はさまざまなダイエット法や便秘解消法を常に試しているような印象を持っている人も少なくないと思います。
実際に、便秘で病院にかかるのは25歳~55歳の女性と高齢者が多いという報告もあります。
しかしこれは女性の多くが日頃から便秘を気にしているから、というだけではなく、ちゃんと理由があるのです。
まずは黄体ホルモンの影響です。
女性には生理があり、黄体ホルモンの分泌に波があります。
黄体ホルモンは排卵後から生理が始まるまでの間に分泌され、その間は大腸の蠕動運動を抑制して水分や栄養の吸収を促進します。
そのため水分の少ない便になり、生理前になると便秘気味になる女性が多いのです。
また妊娠すると便秘になる人が多いのですが、これは妊娠によって黄体ホルモンの分泌がますます活発になることと、お腹が大きくなって子宮が腸を圧迫することが影響しています。
出産後も腹筋がゆるむために便秘をしやすくなります。
高齢者に便秘が多いのも、腹筋がなくなることが原因のひとつと言えます。
また女性に「やせたい願望」が多いのも便秘が多い原因のひとつです。
過度に食事制限をすると便が作られず、便意をもよおしにくくなり、からだのラインを整えるためのきつい下着も腸の運動を妨げることになります。
ダイエット目的で便秘解消法を試す人もいますが、間違った方法で排便を促すと、下痢を起こし体調を崩してしまいます。
下痢をすれば痩せられると思い込んでいる人もいるようですが、本来のダイエットを成功させるためには、食生活を正し排便リズムを整えることが大切です。
もともと女性は便秘をしやすい要因を持ち合わせている上、受験や仕事上のストレス、結婚すれば家事や育児にゆっくりトイレに行く暇もなく、現代の女性は日夜便秘と戦っていると言えるでしょう。